「マヨラナ粒子」を探せ!KEKで見た二重ベータ崩壊実験
原子力
ニュートリノは実は粒子と反粒子の区別がつかないという「マヨラナ粒子」なんじゃないか?ということを検証するための「ニュートリノを放出しない二重ベータ崩壊」の測定実験でした٩( 'ω' )و❤
電子を放射線として放り捨てるタイプの放射性物質を「ベータ崩壊核種」って言うんですけど、この時のエネルギーは電子と、電子と一緒に出てくるニュートリノにも持ってかれます。ベータ崩壊が起きるときには、原子核の中の中性子が陽子に変わり、その時に電子とニュートリノが放出されるのです。
そしてこのベータ崩壊が2回ぶん同時に起きる現象は「二重ベータ崩壊」と呼ばれます。でももし、二重ベータ崩壊で出た2つのニュートリノ同士がその場で打ち消し合って消えたとしたら…ベータ崩壊で生じたエネルギーは全て原子核から放出される電子が持ってくことになります。何故ニュートリノ同士がぶつかるとニュートリノはどっちも消えてしまうのでしょうか?
電子を放射線として放り捨てるタイプの放射性物質を「ベータ崩壊核種」って言うんですけど、この時のエネルギーは電子と、電子と一緒に出てくるニュートリノにも持ってかれます。ベータ崩壊が起きるときには、原子核の中の中性子が陽子に変わり、その時に電子とニュートリノが放出されるのです。
そしてこのベータ崩壊が2回ぶん同時に起きる現象は「二重ベータ崩壊」と呼ばれます。でももし、二重ベータ崩壊で出た2つのニュートリノ同士がその場で打ち消し合って消えたとしたら…ベータ崩壊で生じたエネルギーは全て原子核から放出される電子が持ってくことになります。何故ニュートリノ同士がぶつかるとニュートリノはどっちも消えてしまうのでしょうか?

二重ベータ崩壊の説明(Credit:KEK)
https://www2.kek.jp/ja/newskek/2004/sepoct/doublebeta1.html
粒子は逆の性質を持つ反粒子とぶつかるとお互いが打ち消し合って消滅します。「対消滅」という現象なのですが、例えば電子(粒子)と陽電子(反粒子)がぶつかると消えます。同じようにニュートリノと反ニュートリノもぶつかると消えるはずなんですが、その2つは実は区別の無い、同じモノなんじゃね!?っていう説があるそうです!✨
ニュートリノに反粒子が存在しない、というよりニュートリノの反粒子である反ニュートリノは、ニュートリノ自身である可能性があるのです。こうした両刀な粒子を「マヨラナ粒子」と呼び、粒子と反粒子が別個に存在する「ディラック粒子」とは区別されます。
ニュートリノがマヨラナ粒子であった場合、ある原子核が二重ベータ崩壊を起こした時に発生した2つのニュートリノは即座に打ち消し合ってしまい、本来電子とニュートリノが同時に出てくるハズなのに、電子しか出てこないという「ニュートリノレス二重ベータ崩壊(0νββ)」があるんじゃないか、ということです。
二重ベータ崩壊を起こす核種としてはモリブデン100とかウラン238とかが該当するそうですがその確率は低く滅多に起きないそうです( °ロ° ) ちなみに二重ベータ崩壊では2つの中性子が陽子に変わるので原子番号が2つ上がり、ウラン238の場合はプルトニウム238になります。
さらに発生する二重ベータ崩壊が全て「ニュートリノレス」なのではなく、ニュートリノを出してくる二重ベータ崩壊も発生します。むしろこちらの方の確率が大きいとされ、中々「ニュートリノレス二重ベータ崩壊」を観測するのは難しいと言われています。
高エネルギー加速器研究機構(KEK)が行っているこの「ニュートリノレス二重ベータ崩壊」の測定実験として「DCBA実験」が行われています。これはモリブデン100を使い、ヘリウムと二酸化炭素のガスで満たされたチェンバー内で放出されたベータ線を超電導磁石による磁場で螺旋運動させ、その軌道にそってベータ線によってイオン化されたガスのイオンと電子が、装置内の電極まで移動していく時間を測定するというものです。
放射性物質の崩壊をひたすら見続けるこの装置、原子核や素粒子のの面白い性質が解明されていくのが楽しみですね(∩´∀`)∩
粒子は逆の性質を持つ反粒子とぶつかるとお互いが打ち消し合って消滅します。「対消滅」という現象なのですが、例えば電子(粒子)と陽電子(反粒子)がぶつかると消えます。同じようにニュートリノと反ニュートリノもぶつかると消えるはずなんですが、その2つは実は区別の無い、同じモノなんじゃね!?っていう説があるそうです!✨
ニュートリノに反粒子が存在しない、というよりニュートリノの反粒子である反ニュートリノは、ニュートリノ自身である可能性があるのです。こうした両刀な粒子を「マヨラナ粒子」と呼び、粒子と反粒子が別個に存在する「ディラック粒子」とは区別されます。

ニュートリノがマヨラナ粒子であった場合、ある原子核が二重ベータ崩壊を起こした時に発生した2つのニュートリノは即座に打ち消し合ってしまい、本来電子とニュートリノが同時に出てくるハズなのに、電子しか出てこないという「ニュートリノレス二重ベータ崩壊(0νββ)」があるんじゃないか、ということです。
二重ベータ崩壊を起こす核種としてはモリブデン100とかウラン238とかが該当するそうですがその確率は低く滅多に起きないそうです( °ロ° ) ちなみに二重ベータ崩壊では2つの中性子が陽子に変わるので原子番号が2つ上がり、ウラン238の場合はプルトニウム238になります。
さらに発生する二重ベータ崩壊が全て「ニュートリノレス」なのではなく、ニュートリノを出してくる二重ベータ崩壊も発生します。むしろこちらの方の確率が大きいとされ、中々「ニュートリノレス二重ベータ崩壊」を観測するのは難しいと言われています。
高エネルギー加速器研究機構(KEK)が行っているこの「ニュートリノレス二重ベータ崩壊」の測定実験として「DCBA実験」が行われています。これはモリブデン100を使い、ヘリウムと二酸化炭素のガスで満たされたチェンバー内で放出されたベータ線を超電導磁石による磁場で螺旋運動させ、その軌道にそってベータ線によってイオン化されたガスのイオンと電子が、装置内の電極まで移動していく時間を測定するというものです。
放射性物質の崩壊をひたすら見続けるこの装置、原子核や素粒子のの面白い性質が解明されていくのが楽しみですね(∩´∀`)∩
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