今後どうなる?高速増殖炉と核燃料サイクル
原子力
さてさて「もんじゅ」が今後どうなるのか、廃炉されちゃうのか維持されるのかニュースでも話題ですね。原子力学会では「資源確保」の点で「もんじゅ」の維持を、という声がありますしそれも将来的には重要ですが、余剰プルトニウムや廃棄物の低減という核燃料サイクルでの別の立ち位置も検討されれば良いかなーと思ったりします。「もんじゅ」の当初のコンセプトは「プルトニウムを増やして資源の確保」だったわけです。オイルショックの記憶も新しい70年代の頃のお話ですし。
でもその「増殖」というコンセプトを中心にしすぎると…増殖以外の用途でも使えるハズの高速炉の開発が、今みたいに「プルトニウム余ってるよ」って状況になった時に「まだ開発しなくて良くない?」って停滞してしまうかもしれないので、それ以外の用途にも使える「汎用性」や「多機能性」をアピールできたら良いなと思うのです☆

(Credit:CEA)
こちらが日本がフランスと共同開発を行う次世代の高速炉「アストリッド」です。最近はニュースでも名前が。この子は燃料の増殖を目的とせず、放射性廃棄物の低減や、より安全性の高いナトリウム冷却炉の設計を目指した新しいコンセプトの原子炉です(`-ω-´)✧
でもその「増殖」というコンセプトを中心にしすぎると…増殖以外の用途でも使えるハズの高速炉の開発が、今みたいに「プルトニウム余ってるよ」って状況になった時に「まだ開発しなくて良くない?」って停滞してしまうかもしれないので、それ以外の用途にも使える「汎用性」や「多機能性」をアピールできたら良いなと思うのです☆

(Credit:CEA)
こちらが日本がフランスと共同開発を行う次世代の高速炉「アストリッド」です。最近はニュースでも名前が。この子は燃料の増殖を目的とせず、放射性廃棄物の低減や、より安全性の高いナトリウム冷却炉の設計を目指した新しいコンセプトの原子炉です(`-ω-´)✧
「もんじゅ」維持するなら将来的にASTRIDの成果も反映できればと思いますが、現行の「もんじゅ」にそれだけ成果を反映できる改修の余地があるかはちょっとわからないですけれども。つまり単純に設計を「高速増殖炉」から「高速炉」に変えたり、放射性廃棄物の核変換を可能にする設計に変えたりする改造ができるかどうか、ということになります。
再処理による廃棄物の低減と、「核不拡散」
「もんじゅ」廃炉騒ぎの一件で、核燃料サイクルの話も出てきてますが、核燃料サイクルにおける高速増殖炉の存在というのは、「高速増殖炉があれば燃料を使った以上に増やせる」という事なのです。別に従来の軽水炉だけで構成される核燃料サイクルでも「放射性廃棄物の容積を減らす」とか「プルトニウムを余らせない」という意義はあったりするのです(*ノ´∀`*)ノ♡

なんで「プルトニウムが余るとダメなのか?」というと、核兵器に転用されるかもしれない、だからテロで奪われるかもしれないという「核不拡散」や「核物質防護」の都合なのです。高速増殖炉ではない普通の軽水炉でもプルトニウムはそこそこ出来ちゃうのでそれをまた燃料にして在庫を減らすのです。

核燃料サイクルでの「再処理」をやめてしまうと、使い終わった使用済み核燃料の全てがゴミになってしまうので、放射性廃棄物の量が多くなってしまいます。原子力発電所の燃料プールも圧迫してしまいます。「再処理」は使えるものとゴミとを分別する物なので、資源としての再利用とゴミの低減ができます☢♻✨
プルトニウムを使った「MOX燃料」って?
原発で使う核燃料は基本的にはウランをセラミック状に焼き固めた「二酸化ウラン」というものです。
使用済み核燃料から取り出されたプルトニウムをまた核燃料として再利用するのが、ウランと混ぜて焼き固めた「MOX(混合酸化物)燃料」です。これを従来の軽水炉で使うのが「プルサーマル」です✨
普通のウラン燃料と比べて、プルトニウムを主体としたMOX燃料は融点が100度低いとか、熱伝導率が低い、制御棒の効きが悪いと言われる事も。でも差は小さく、そもそも原子炉の運転温度は融点の半分以下だったり、制御棒の効きも燃料の中身の調整で対応できる等、実際ほぼ変わらないそうです。
再処理したプルトニウムを原発で利用するMOX燃料は普通のウラン燃料の9倍の値段になると言われたりもしますが、原発は設備代が殆どで燃料は激安です。なので大して変わりません٩(♡▽♡ )۶
高速炉が今後は核燃料サイクルでどういう立ち位置になっていくのか、MOX燃料がどれくらい現行の商用ベースの軽水炉に利用されていくのか、ちょっと注目して見たいところですね☆どちらにしても新しい技術の研究開発が進んだらいいなあと思います(∩´∀`)∩
再処理による廃棄物の低減と、「核不拡散」
「もんじゅ」廃炉騒ぎの一件で、核燃料サイクルの話も出てきてますが、核燃料サイクルにおける高速増殖炉の存在というのは、「高速増殖炉があれば燃料を使った以上に増やせる」という事なのです。別に従来の軽水炉だけで構成される核燃料サイクルでも「放射性廃棄物の容積を減らす」とか「プルトニウムを余らせない」という意義はあったりするのです(*ノ´∀`*)ノ♡

なんで「プルトニウムが余るとダメなのか?」というと、核兵器に転用されるかもしれない、だからテロで奪われるかもしれないという「核不拡散」や「核物質防護」の都合なのです。高速増殖炉ではない普通の軽水炉でもプルトニウムはそこそこ出来ちゃうのでそれをまた燃料にして在庫を減らすのです。

核燃料サイクルでの「再処理」をやめてしまうと、使い終わった使用済み核燃料の全てがゴミになってしまうので、放射性廃棄物の量が多くなってしまいます。原子力発電所の燃料プールも圧迫してしまいます。「再処理」は使えるものとゴミとを分別する物なので、資源としての再利用とゴミの低減ができます☢♻✨
プルトニウムを使った「MOX燃料」って?
原発で使う核燃料は基本的にはウランをセラミック状に焼き固めた「二酸化ウラン」というものです。
使用済み核燃料から取り出されたプルトニウムをまた核燃料として再利用するのが、ウランと混ぜて焼き固めた「MOX(混合酸化物)燃料」です。これを従来の軽水炉で使うのが「プルサーマル」です✨
普通のウラン燃料と比べて、プルトニウムを主体としたMOX燃料は融点が100度低いとか、熱伝導率が低い、制御棒の効きが悪いと言われる事も。でも差は小さく、そもそも原子炉の運転温度は融点の半分以下だったり、制御棒の効きも燃料の中身の調整で対応できる等、実際ほぼ変わらないそうです。
再処理したプルトニウムを原発で利用するMOX燃料は普通のウラン燃料の9倍の値段になると言われたりもしますが、原発は設備代が殆どで燃料は激安です。なので大して変わりません٩(♡▽♡ )۶
高速炉が今後は核燃料サイクルでどういう立ち位置になっていくのか、MOX燃料がどれくらい現行の商用ベースの軽水炉に利用されていくのか、ちょっと注目して見たいところですね☆どちらにしても新しい技術の研究開発が進んだらいいなあと思います(∩´∀`)∩
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