高エネルギー加速器研究機構「KEK」の見学に行ってみました!

その他
09 /07 2016
先日、茨城県はつくば市の高エネルギー加速器研究機構「KEK」の一般公開に行ってきました。
巨大な加速器や超カッコいい機械が見放題の神イベントです。

朝方家を出まして、北千住駅でつくばエクスプレスとレール削正車を撮ってみました(♡˙³˙)

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事業用車はいいぞ!

つくば駅に着くとお友達の皆さんご一行の車に乗せて頂きました!
ありがとうございます!10時過ぎごろにシュッとKEKに到着いたしました。

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核兵器を世界に拡散させない、IAEAによる核物質の「封印」技術

その他
08 /20 2016
現在、原子力を平和目的で利用している国が、それを核兵器開発に転用しようとしたり、またその原料となる核物質を外国に売ってしまったりすると大変なことになります。核兵器の拡散、つまり核兵器が世界に広まってしまうと、それだけ核兵器が使用されてしまう可能性が高まってしまいます。

そうして核兵器が世界に広まってしまうという事態にならないよう、NPT(核不拡散条約)という国際条約があります。そこで原子力施設が平和目的以外の用途に使用されていないかIAEA(国際原子力機関)に報告し、またその査察を受け入れるという「保障措置」が実施されています。

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核燃料が持ち去られていないか、ウランがやたら濃縮されてないか、原子炉が不自然な再起動を繰り返していないか、そういった事を特殊な測定装置などを用いて辻褄が合うかどうか測る「計量管理」や、特殊なカメラや封印を使った「封じ込め/監視」、人が見に来る「査察」が、保障措置で行われてます。

よくフィクションでは極秘裏に開発された核兵器が…みたいなのがありますが、基本的にそんなことしたら現実では一発でIAEAにバレます。論文やメーカーの公開情報確認やら、人工衛星による監視、周辺の環境中の微量な物質の監視など色々なツールで核物質の平和利用が見られております。

核物質の「計量管理」はお金を数えたりするのとは違ってあくまでも「測る」ということ、さらに核燃料の再処理や製造などでは、核燃料が液体になったり粉末になったりと状態がどんどん変わったりするなどの理由でどうしても誤差が出ます。なのでその誤差の範囲に収まってるかどうかが重要になります。


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国際原子力機関「IAEA」は各国の原子力施設で核物質が正当に扱われているか、報告通りの物かどうかを調べるために放射線分析技術や化学分析技術を利用して核物質の解析を行ったりしています。


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「IAEA」は原子力施設の核査察の際に、核物質の入った容器やその関連機器に「封印」を実施たりします。
これは「コブラ・シール」という封印で、光ファイバーが入っており、そのパターンを照合することで開封・未開封が判断できます。


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IAEAが用いる核物質に対する封印は上の「コブラ・シール」以外にも色んな種類がありますが、その中でもこれは金属封印と呼ばれるものです。


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金属封印の内部を撮影した珍しい写真がこちら。
ワイヤや固有の傷を核査察の際に照合することで未開封かどうかを判定できます。


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封印には粘着シールを使ったものもあります。これは単純に破れてたらアウトというものです。

セーラー服と核弾頭と小惑星探査機

その他
06 /09 2016
図鑑にあるようなインフォグラフィックスを作ってみたいと思うようになりまして。
セーラー服と、「W87」核弾頭と、小惑星探査機「はやぶさ2」を解説してみました。

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みんな大好きセーラー服も、正直どういう構造になっているの?と思う方も多くいらっしゃる事でしょう。どういったパーツで構成されているのかまとめてみました。

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▶ W87核弾頭の構造(PDF)
アメリカの大陸間弾道ミサイルLGM-30「ミニットマン」に搭載された熱核弾頭「W87」の解説です。核弾頭に使用される様々な特殊な物質の製造工程や、それらが果たす機能についてまとめてみました。

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2014年12月に打ち上げられたJAXAの小惑星探査機です。どのような機器を搭載し、どういったミッションを目指しているのかまとめてみました。

日本が打ち上げるUAEの火星探査機「アル・アマル」

宇宙
03 /23 2016
先日、三菱重工がアラブ首長国連邦(UAE)の火星探査機打ち上げを受注したことが報道されました。

三菱重工業は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ政府宇宙機関であるMBRSC(The Mohammed bin Rashid Space Centre)から、火星探査機の打上げ輸送サービスを受注しました。UAE建国50周年を迎える2021年に、中東初となる無人探査機の火星到着を目指すもので、2020年にH-IIAロケットでの打上げを予定しています。
UAEドバイのMBRSC から火星探査機打上げ輸送サービスを受注



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▲火星上空の「アル・アマル」の勇姿(Image:UAESA)

2020年に打ち上げられるこの火星探査機の名は、アラビア語で「希望」「望み」を意味する「アル・アマル」と呼ばれています。


探査機の科学目的

探査機はアラブ首長国連邦の建国五十周年を記念して打ち上げられるものであり、科学目的としては、火星大気の観測を主な目的としています。火星大気の上層部と下層部とでどのような相互作用が起きているのかといった内容の観測を行います。

そして、火星全体での大気や気候変動をモデル化し、現在は希薄となった火星の大気がこれまでどのように失われていったのか、そういった謎を解き明かすことを目指す探査機です。

つまり、火星表面近くに存在している水分や、氷の雲、砂嵐、わずかな二酸化炭素の大気と、火星上層部において酸素や水素が失われていった事の関連・相互作用を調べるのです。それらの観測データは1テラバイト程になると予想されています。


探査機の機体

探査機は、三枚の展開式太陽電池パドルを持つ、重量1.5トンのアルミニウム・ハニカム構造の六角柱状です。全長は2.9メートル、幅は2.37メートルです。
構体系軽量アルミニウム・ハニカム構造
全長:2.9メートル 全幅:2.37メートル 重量1500キログラム
電源系3枚の展開式太陽電池パドル、電気出力600ワット
通信系直系の1.5メートルのハイゲイン(高利得)アンテナ
無指向性のローゲイン(低利得アンテナ)
通信速度火星が地球に接近している時点で1.6Mbps(メガビット毎秒)
誘導スタートラッカー・太陽センサ
姿勢制御5ニュートン化学スラスター×8~12基
三軸姿勢制御用リアクションホイール
推進系120ニュートン化学スラスター×4~6基


推進系、つまり探査機に搭載されているロケットエンジン(スラスター)については、500~600ニュートンといった大型のものを1基搭載するのではなく、120ニュートンのものを4~6基搭載する予定であり、万が一のトラブルの際の冗長性を確保する目的があるのかもしれません。

宇宙探査機において、こうした複数の小型スラスターを組み合わせてクラスター化して運用した機体としては、アメリカNASAの火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」や、同じくNASAの月探査機「ルナー・リコネッサンス・オービター」等が挙げられます。

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(Image:UAESA)


観測機器

「アル・アマル」の観測機器は3つの機器を搭載しています。

Emirates eXploration Imagerエミレーツ・エクスプロレーション・イメージャ(EXI)
高解像度のカラー画像撮影や、火星大気中の氷や砂塵、オゾンの観測を行う装置です。

Emirates Mars Ultraviolet Spectrometerエミレーツ・マーズ・ウルトラヴァイオレット・スペクトロメーター(EMUS)
紫外線を利用して、火星全体の上層大気から酸素や水素がどのように離脱していくかを観測する装置です。

Emirates Mars InfraRed Spectrometerエミレーツ・マーズ・インフラレッド・スペクトロメーター(EMIRS)
赤外線を利用して、火星大気の温度分布のほか、氷、水蒸気、塵の観測を行う装置です。



探査機の重量の割に観測機器の数は抑えられているような印象を受けます。
日本の火星探査機「のぞみ」では500キログラムの機体に14もの観測機器を搭載していたのは、流石にちょっと多いと思いますけれども、最新のNASAの火星探査機「MAVEN」においては、8つの観測機器が搭載されています。

これは恐らく火星周回軌道へ投入への技術実証が主な目的で、科学観測はあくまでも付随ミッションであるのかなと思います。本格的な科学観測ミッションはこの「アル・アマル」に続く機体で行うのでしょう。

日本は1998年に、宇宙科学研究所が火星探査機「PNALET-B/のぞみ」を打ち上げました。
「のぞみ」は残念ながら火星周回軌道へ到達することが叶いませんでしたが、
この「アル・アマル(のぞみ)」は無事に火星周回軌道に到達できますよう!

北朝鮮の水爆実験について ~熱核兵器とブースト原爆~

核兵器
01 /11 2016
先日北朝鮮が4度めと言われる核実験を実施したと報じられました。

その時に公表された内容を元にツイッターに色々書いてたんですけど、
こちらのトゥゲッターに纏めていただきました。ありがとうございます。

北朝鮮の「水爆実験」についての原子力魔法少女ともにゃんさんの見解
http://togetter.com/li/922319


とりあえず水爆がどういうものか、本当に北朝鮮が開発し得るものなのか、ちょっと考察してみました。

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ともにゃん

宇宙開発や原子力が大好きな魔法少女(文系成人男子)です。同人サークル「東方旅客鉄道」「隙間科学研究所」の中の人。絵描いたり同人誌書いたり。たまに女装コスプレイヤー。 人工衛星・宇宙探査機/原子炉・原子力電池/核兵器・軍事(現代兵器)/ゴスロリ女装/自作PC/まどマギ/東方/無線/バイク/鉄道/創作など。日本原子力学会員

88年生まれ
三重県出身 東京都在住

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